【C芽】ひとこと科学 61(シリーズ・お空の下ではー子ども向けー vol.16)
- 2023.06.28
- まなサポブログ
みなさん、こんにちは。
もう6月が終わりそうですね。6月が終われば、もうすぐ夏休み。
皆さんは、今年の夏休みはどんなふうに過ごしますか。
私は今月1日から始めた、生まれた境遇に左右されることなく、すべての子どもたちに質の高い学びを届けるためのクラウドファンディングプロジェクトが、もうあと少しで終わりを迎えます。
クラウドファンディングは終わってからが始まりです。
本格的に困窮家庭の子どもたちに学びを届けていくのはこれからです。
「私は良きリーダーになれるのか?」
常に自問しながら奔走しています。
ラストスパートの佳境にあって、まだまだみなさんの応援が必要です!
ぜひ、以下よりプロジェクトページをご覧いただき、応援いただけますと幸いです。
https://rescuex.jp/project/65426
この期間は、がんばっているFacebookライブのアーカイブを学びの芽育のYoutube チャンネルにもアップしています。
こちらよりぜひご覧いただき、ぜ応援よろしくお願いします。
https://www.youtube.com/@user-um3rp3gj3f
それでは、前置きが長くなってしまいましたが、今回も前回に引き続き、科学者の先生方などの「言葉」を届ける取り組み「ひとこと科学」から、松田先生の人気シリーズ「お空シリーズー子ども向けー」です。
事業構想大学院で学んだことを実践に生かしていく、その道の途中にいて、大きな志でチャレンジしている私には、とても響く内容でした。
このシリーズの終わりに「良きリーダーとは?」を考えながら読み進めていただけたらと思います。
以前、お届けしていた大人向けの分とぜひぜひ読み比べてみてください^^
★今回の投稿★
〈タイトル〉
お空の下では-子ども向けー vol.16(おわりに)
〈本文〉
天空の雲の下の小さな町の歴史から学ぶことは数多くあります。
幕府に出した大野藩の家老内山隆佐の書のなかに「私たちは主人(利忠公)より強く申し付けられ漢学にも蘭学にも精を出し学んできましたが、それは学ぶだけでなく実際に生かすよう心掛けて参りました」とあります。
まさにむさぼるように学び、全国に先がけて種痘を実施し、病院を建て、子供や困窮者に目を向けています。
健康・福祉・教育政策の原点を見せられたようです。
ペリーが来航して日米、日英和親条約(1854年)が結ばれ英語が必要となることが見込まれると、安政4年(1857年)には大野藩は英吉利文典(辞書)を発行しました。
幕府の改革は緊縮、倹約だけで問題解決にならなかったのに比べて、大野藩は倹約の一方収益を図る知恵を追求しました。
大野屋のシステムは店の数が多いだけでなく金融や流通も含めた利益を追求し、借金の返済に充てただけでなく教育の充実、大野丸の建設も賄いました。
利忠公とこれを支えた家臣団は目的を共有して知恵を出し合いました。
その原点はリーダーが皆を集めて「更始の令」で問題をあからさまにしてこれからの困難を自分と一緒に耐えてくれと言い、自らも実行したことです。
町民もこれに感動して協力した人が多かったようです。
大野の住民は誰も土井さんは偉かった、名君だったと言います。
よきリーダのもとにはよい人材が集まることを実感します。
翻って海のない奥越の小藩が船を建造し、幕府より先に樺太の屯田(開拓)に着手するなどその気概はすばらしいと思います。
詩人の三好達治が作詞した大野高校の校歌の一節に「名もゆかし二帆前、大野丸、波乗りゆきし・・・後の子も遅れじものを」とあります。
皆さん、江戸時代の若者に負けないように、よく学び、志をもって大きなことにチャレンジしましょう。
――――――――――
*前回までの記事は以下からご覧いただけます。
3月15日「お空の下では-子ども向けー vol.1」
3月22日「お空の下では-子ども向けー vol.2」
3月29日「お空の下では-子ども向けー vol.3」
4月5日「お空の下では-子ども向けー vol.4」
4月12日「お空の下では-子ども向けー vol.5」
4月19日「お空の下では-子ども向けー vol.6」
4月26日「お空の下では-子ども向けー vol.7」
5月3日「お空の下では-子ども向けー vol.8」
5月10日「お空の下では-子ども向けー vol.9」
5月17日「お空の下では-子ども向けー vol.10」
5月24日「お空の下では-子ども向けー vol.11」
5月31日「お空の下では-子ども向けー vol.12」
6月7日「お空の下では-子ども向けー vol.13」
6月14日「お空の下では-子ども向けー vol.14」
6月21日「お空の下では-子ども向けー vol.15」
【投稿者:松田慎三郎先生プロフィール】
1945年生まれ・京都大学出身・工学博士
原研核融合那珂研究所長、理事を経て2011年から東工大、京大、東北大特任教授、研究員、ITER国内チームリーダ、プラズマ核融合学会長を歴任
専門は核融合炉システム
【「ひとこと科学」について】
専門家の方など専門分野に携わる方の「言葉」を子どもたちや市民に届けていく取り組み。
科学者の先生方や科学技術の実務の現場の方、科学コミュニケーションの活動をされている方などの「言葉」を発信中。
https://blog.manabinomake.net/?p=822
*参考:「市民と科学者のトークグループ CAS talk」について
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