【C芽】ひとこと科学 56(シリーズ・お空の下ではー子ども向けー vol.11)

【C芽】ひとこと科学 56(シリーズ・お空の下ではー子ども向けー vol.11)

 みなさん、こんにちは。

実は、5月21日は私の誕生日でした^^

みなさんは誕生日にはどんな思い出がありますか?

ひとりひとりにも歴史があるように、科学や学問にも歴史があります。

その歴史も感じられるのが、「ひとこと科学」

 それでは、今回も前回に引き続き、科学者の先生方などの「言葉」を届ける取り組み「ひとこと科学」から、松田先生の人気シリーズ「お空シリーズー子ども向けー」です。

歴史には今につながること、歴史から今に生かせる学びがあるのではないかということも感じ取られるような気がします。

以前、お届けしていた大人向けの分とぜひぜひ読み比べてみてください^^

★今回の投稿★

〈タイトル〉

お空の下では-子ども向けー vol.11

〈本文〉

 藩の財政を立て直すには強い志を持ったリーダーが欠かせません。

大野藩の成功は土井利忠公が殿様となったことが始まりだったと考えられます。

利忠公がまだ8歳のとき親元である常陸古河藩(現在の茨城県古河市 殿様は土井利位という偉い人)の家老であった鷹見忠常という人に天文、地理、蘭学や世界の状況を教わり、広い目で物事を見る教育を受けていたことが大きいと言われています。

そして藩主として大野藩に入ってきた19歳の時(1829年)には大野藩は大きな借金を抱え、問題だらけでした。

利忠公が最初に取り組んだのは古いしきたりに固執する家老たちを辞めさせ、下級武士であった有能な若い人達の登用でした。

そして財政の立て直しを図るため1842年には家臣全員を集めて「更始の令」という厳しい方針を示しました。

武士の俸禄は3分の2に減額すること、藩主自らも粗食・倹約に努める決意の宣言です。

武士でない町民も殿様がそこまでなさるのならと皆協力したようです。

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*前回までの記事は以下からご覧いただけます。

3月15日「お空の下では-子ども向けー vol.1」

3月22日「お空の下では-子ども向けー vol.2」

3月29日「お空の下では-子ども向けー vol.3」

4月5日「お空の下では-子ども向けー vol.4」

4月12日「お空の下では-子ども向けー vol.5」

4月19日「お空の下では-子ども向けー vol.6」

4月26日「お空の下では-子ども向けー vol.7」

5月3日「お空の下では-子ども向けー vol.8」

5月10日「お空の下では-子ども向けー vol.9」

5月17日「お空の下では-子ども向けー vol.10」

投稿者:松田慎三郎先生プロフィール】

1945年生まれ・京都大学出身・工学博士

原研核融合那珂研究所長、理事を経て2011年から東工大、京大、東北大特任教授、研究員、ITER国内チームリーダ、プラズマ核融合学会長を歴任

専門は核融合炉システム

【「ひとこと科学」について】

専門家の方など専門分野に携わる方の「言葉」を子どもたちや市民に届けていく取り組み。

科学者の先生方や科学技術の実務の現場の方、科学コミュニケーションの活動をされている方などの「言葉」を発信中。

https://blog.manabinomake.net/?p=822



*参考:「市民と科学者のトークグループ CAS talk」について

https://blog.manabinomake.net/?p=5