【C芽】ひとこと科学88「里芋畑とコガネムシ(その2)」
- 2024.02.28
- まなサポブログ
みなさん、こんにちは。
いよいよ2月も終わり。3月は卒業シーズン。
それぞれの新しい生活に向けて、日々「なんでなんで」と思うことがあったら、そのままにせず、一緒に考えましょう。
そんな今日も、先週の松田先生からの記事のつづきです。
日々の中に「なんでなんで」を感じて見つけて、考えて、調べて、答えを発見して、それを立証する、
「問を立てる→思考する→発見する→エビデンスを取る」
新年度に向けて、この循環を「ひとこと科学」の記事を使って、ぜひ実践してください^^
★今回の投稿★
〈タイトル〉
里芋畑とコガネムシ(その2)
〈本文〉
例えばどうしたら収穫量が一番多くなるか考えてみましょう。
前回の図2の写真よりも間隔を狭くしたら畝の数を増やせるので、狭い方が良いのではない?
勢いよく葉が伸びたさつまいも畑はおよそ10日後には図3のようになります。
葉が畑全面を覆いつくすようになりました。
太陽光を前面に受け、これ以上葉ができません。
こうなると燦燦と輝く太陽を浴びて作られる養分は葉ではなく地下茎に蓄えられるようになります。
これが芋です。
つまり7月半ばから収穫がはじまる9月20日頃までは芋が大きくなる時間となります。
となると、畝と畝の間隔をどうしたらよいかは、間隔を広げて葉の面積を増やし、大きな芋を作ろうとするか、小さくても畝が多い分だけ数がたくさん穫れる方を選ぶかという問題になります。
農家の人達は自分たちが作ろうとする干し芋の大きさを念頭に経験的に畝と畝の間隔を決めているようです。
図3 葉が全面を覆いつくすようになりました。僅か10日程度の間にです。これ以上葉が増える余地はありません。
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*前回の分はこちらからご覧いただけます。
2月21日「里芋畑とコガネムシ(1)」
【投稿者:松田慎三郎先生プロフィール】
1945年生まれ・京都大学出身・工学博士
原研核融合那珂研究所長、理事を経て2011年から東工大、京大、東北大特任教授、研究員、ITER国内チームリーダ、プラズマ核融合学会長を歴任
専門は核融合炉システム
【「ひとこと科学」について】
専門家の方など専門分野に携わる方の「言葉」を子どもたちや市民に届けていく取り組み。
科学者の先生方や科学技術の実務の現場の方、科学コミュニケーションの活動をされている方などの「言葉」を発信中。
https://blog.manabinomake.net/?p=822
*参考:「市民と科学者のトークグループ CAS talk」について
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