【C芽】ひとこと科学vol.23「未来へのメッセージはテクノロジーでは残せない?」
- 2022.11.09
- まなサポブログ

みなさん、こんにちは。
科学者の先生方などの「言葉」を届ける取り組み「ひとこと科学」からの第23弾の投稿です。
今回は松田先生から新しい話題です^^
私自身、現代社会はテクノロジーを過信し、依存しすぎている面があるのではないかと感じていました。
そんななかでの今回の記事。
時々、「原点」に立ち返ることも大切なのだと改めて感じさせてくださいました。
★「ひとこと科学」第23回投稿★
〈タイトル〉
未来へのメッセージはテクノロジーでは残せない?
〈本文〉
みなさん社会の時間に昔から伝わる日本の紙である和紙の材料は「こうぞ(楮)、みつまた(三又)」と習いましたよね。
楮も三又も成長が早く、その木の皮の繊維は丈夫で縦に剥ぎ取り易く、ほぐして釜煮、水洗いし、その繊維をひらたく乾燥させたものが昔から使われている和紙ですね。
大事なこと(情報)は和紙に墨で書けばあとあとまで永く残せます。
質問! 今は大量にメモリーに残せるじゃん?
答え: なんでもこれで済むわけではありません。
これらの素材は放射線分解などで壊れ100年ぐらいで情報を取り出せなくなります。
1000年残すためには和紙に墨で書き、さらに長く1万年持たそうとすると、石碑に彫刻ということになります。
大事な情報に絞っていくことが大事です。
この写真はみつまたの花です。早春に咲く花で山野でみかけるのは黄色です。名前の通り枝は必ず3つに分かれます。不思議なのは分かれる角度がほぼ等間隔なのですね。兄弟ケンカしないように仲良く咲いています。

【投稿者:松田慎三郎先生プロフィール】
1945年生まれ・京都大学出身・工学博士
原研核融合那珂研究所長、理事を経て2011年から東工大、京大、東北大特任教授、研究員、ITER国内チームリーダ、プラズマ核融合学会長を歴任
専門は核融合炉システム
【「ひとこと科学」について】
専門家の先生方の「言葉」を子どもたちや市民に届けていく取り組み。
まずは、主に科学者の先生方の「言葉」から発信中。
https://blog.manabinomake.net/?p=822
*参考:「市民と科学者のトークグループ CAS talk」について
https://blog.manabinomake.net/?p=528
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