【C芽】ひとこと科学 48(シリーズ・お空の下ではー子ども向けー vol.3)

【C芽】ひとこと科学 48(シリーズ・お空の下ではー子ども向けー vol.3)

 みなさん、こんにちは。

春休みはいかがお過ごしですか?

私の住む福岡では桜がだいぶ満開になってきました。

いつか沖縄から少しずつ北上しながら、5月くらいに桜が咲く北海道まで桜旅行したいなぁと思っています。

そんな春ですが、今回も、前回に引き続き、科学者の先生方などの「言葉」を届ける取り組み「ひとこと科学」から、松田先生の人気シリーズ「お空シリーズー子ども向けー」で、少し前の冬を思い出しながら読んでみてください。

前々回までにお届けしてきた大人向けの分とぜひぜひ読み比べてみてください^^

★今回の投稿★

〈タイトル〉

お空の下では-子ども向けー vol.3

〈本文〉

 太郎も障子(今ではドア)が開かないのは困るので重い腰を上げて屋根の雪を降ろしにかかります。

先ずは雪でも滑らない藁で編んだ深靴か長靴を履き、雪が小やみになってから外に出ますが、外は1メートル以上の雪が積もっています。

屋根に上るには梯子が必要です。

木製の梯子は雨がかからない軒下に収納されていますが、取りに行くためには太郎が通れる道を雪を掻き上げて作らねばなりません。

重い梯子を担いでようやく屋根の上り口に立てかけます。

何度も登ったり下りたりするので梯子の上り口は雪を踏み固めます。

 雪下ろしの道具を揃えます。今はプラスチックの軽い道具がありますが、1960年ごろまではもっぱらバンバと呼ばれていた木製の道具で、棒の先が平たい板になっているシンプルなものですが扱いやすい道具です。

スコップは重くて、小さな雪しか載せられないので屋根の雪降ろしには使われませんでした。

 ここまでが雪下ろしの準備です。

 雪降ろしに取り掛かかるには屋根に足場の確保が必要ですが、梯子を昇っていくとスープパイのように屋根から大きくはみ出した雪が行く手を阻みます。

崩れる雪を浴びながらはみ出しを切り崩し、屋根が見えてくると一人がやっと立てるくらい、50cm四方くらいの崖っぷちのスペースを作ります。

目の前は雪の壁、反対側は崖です。

バンバと呼ばれていた雪下ろしの道具、木製

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*前回までの記事は以下からご覧いただけます。

3月15日「お空の下では-子ども向けー vol.1」

3月22日「お空の下では-子ども向けー vol.2」

投稿者:松田慎三郎先生プロフィール】

1945年生まれ・京都大学出身・工学博士

原研核融合那珂研究所長、理事を経て2011年から東工大、京大、東北大特任教授、研究員、ITER国内チームリーダ、プラズマ核融合学会長を歴任

専門は核融合炉システム

【「ひとこと科学」について】

専門家の方など専門分野に携わる方の「言葉」を子どもたちや市民に届けていく取り組み。

科学者の先生方や科学技術の実務の現場の方、科学コミュニケーションの活動をされている方などの「言葉」を発信中。

https://blog.manabinomake.net/?p=822



*参考:「市民と科学者のトークグループ CAS talk」について

https://blog.manabinomake.net/?p=5