【C芽】ひとこと科学 42(シリーズ・お空の下では11)

【C芽】ひとこと科学 42(シリーズ・お空の下では11)

みなさん、こんにちは。

もう2月も半ば、少しずつ卒業や入学のシーズンが近づいていますね。

今回も、科学者の先生方などの「言葉」を届ける取り組み「ひとこと科学」から、今回は長編連載になってきた松田先生の人気シリーズ「お空シリーズ」の続編です。

前回までの分と合わせてぜひお読みいただけたらうれしいです^^

以前、お知らせしたこのお空シリーズの子ども向けバージョンも、近々、配信していこうと思っています。

そちらもお楽しみに!^^

★今回の投稿★

〈タイトル〉

お空の下では(11)

〈本文〉 

 時代を戻して1845年には藩は洋医学の採用を決め、藩医を大阪の適塾や江戸の杉田成卿に学ばせていました。

利忠公は1849年に長男を天然痘で亡くした痛恨の思いを領民の医療政策に生かそうと種痘の研究を命じました。

翌1850年には福井藩の笠原良策から分苗してもらって藩の小児に接種してよい結果を得たので、翌年には城下に施術所を開設して種痘を開始し、広めようとしました。

しかし、接種すると牛になるなどの俗信がはびこっていて応じるものが少なかったので、1854年には領内の幼児に強制接種を命じています。

天然痘一つをとっても領民を守るための計画性が読み取れます。

 安政3年(1956年)には第2の藩校洋学館を開設して英語も重視し、オランダ語、英語の兵術書の訳本や辞書を制作して出版するなど館も自ら稼いでいました。

ここで学を身に着けた武士が藩直属の商店でそろばんを持って稼ぐのです。

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*前回までの記事は以下からご覧いただけます。

7月27日「お空に乗って」

https://blog.manabinomake.net/?p=920

8月10日「お空に乗って(続編)ーお空の下ではー」

https://blog.manabinomake.net/?p=930

8月24日「お空の下では(2)」

https://blog.manabinomake.net/?p=981

8月31日「お空の下では(3)」

https://blog.manabinomake.net/?p=989

9月7日「お空の下では(4)」

9月14日「お空の下では(5)」

10月19日「お空の下では(6)」

10月26日「お空の下では(7)」

12月14日「お空の下では(8)」

2023年2月1日「お空の下では(9)」

https://blog.manabinomake.net/?p=1391

2023年2月8日「お空の下では(10)」

投稿者:松田慎三郎先生プロフィール】

1945年生まれ・京都大学出身・工学博士

原研核融合那珂研究所長、理事を経て2011年から東工大、京大、東北大特任教授、研究員、ITER国内チームリーダ、プラズマ核融合学会長を歴任

専門は核融合炉システム

【「ひとこと科学」について】

専門家の方など専門分野に携わる方の「言葉」を子どもたちや市民に届けていく取り組み。

科学者の先生方や科学技術の実務の現場の方、科学コミュニケーションの活動をされている方などの「言葉」を発信中。

https://blog.manabinomake.net/?p=822



*参考:「市民と科学者のトークグループ CAS talk」について

https://blog.manabinomake.net/?p=528