【C芽】ひとこと科学 41(シリーズ・お空の下では10)

【C芽】ひとこと科学 41(シリーズ・お空の下では10)

みなさん、こんにちは。

バレンタインデーが迫る今日この頃、今年のチョコレートは決まりましたか?^^

科学者の先生方などの「言葉」を届ける取り組み「ひとこと科学」から、今回は長編連載になってきた松田先生の人気シリーズ「お空シリーズ」の続編です。

前回までの分と合わせてぜひお読みいただけたらうれしいです^^

先週お知らせしたこのお空シリーズの子ども向けバージョンも、近々、配信していきますよ。

そちらもお楽しみに!^^

★今回の投稿★

〈タイトル〉

お空の下では(10)

〈本文〉 

人材を次々に得るには生まれる仕組みがなければなりません。

開明的な利忠公は翌1843年には人材育成のための藩校、明倫館を開設し、

武士だけでなく志あるものを区別なく受け入れ、

蘭学世話役に吉田拙蔵を任じ、

そして緒方洪庵の適塾の塾頭だった伊藤慎蔵を教授に招くなど教授陣の充実に努めた結果、

明倫館で学ぶものは加賀、江戸、大阪、丹後、摂津、佐賀、宇和島、中津、美濃、讃岐、安芸など他藩からの留学生も50名に及んだようです。

英語の取入れも積極的に進め、1856年には第2の藩校洋学館を設立し、また翌年藩収入の4%を学資に充て子弟を学ばせる機会を増やそうとしました。

財政赤字で苦しい中、「有益の書類は価を論ぜず購入せよ」と教育には出費を惜しまず、所蔵している書籍は和漢だけで3000冊になっています。

大野の地には現代になっても贅沢を慎み、学を重んじる風土があります。

その源流が土井さんの施策だったのかもしれません。

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*前回までの記事は以下からご覧いただけます。

7月27日「お空に乗って」

https://blog.manabinomake.net/?p=920

8月10日「お空に乗って(続編)ーお空の下ではー」

https://blog.manabinomake.net/?p=930

8月24日「お空の下では(2)」

https://blog.manabinomake.net/?p=981

8月31日「お空の下では(3)」

https://blog.manabinomake.net/?p=989

9月7日「お空の下では(4)」

9月14日「お空の下では(5)」

10月19日「お空の下では(6)」

10月26日「お空の下では(7)」

12月14日「お空の下では(8)」

2023年2月1日「お空の下では(9)」

https://blog.manabinomake.net/?p=1391

投稿者:松田慎三郎先生プロフィール】

1945年生まれ・京都大学出身・工学博士

原研核融合那珂研究所長、理事を経て2011年から東工大、京大、東北大特任教授、研究員、ITER国内チームリーダ、プラズマ核融合学会長を歴任

専門は核融合炉システム

【「ひとこと科学」について】

専門家の方など専門分野に携わる方の「言葉」を子どもたちや市民に届けていく取り組み。

科学者の先生方や科学技術の実務の現場の方、科学コミュニケーションの活動をされている方などの「言葉」を発信中。

https://blog.manabinomake.net/?p=822



*参考:「市民と科学者のトークグループ CAS talk」について

https://blog.manabinomake.net/?p=528