【C芽】ひとこと科学73「コガネムシ」

【C芽】ひとこと科学73「コガネムシ」

 みなさん、こんにちは。

前回に引き続き、松田先生からの投稿です。

皆さんは、普段、こんなにコガネムシのことについて考えたことはありますか?

この機会に、コガネムシだけでなく、身の回りにいる虫や生き物に興味を持ってみるのも良いかもしれませんね。

きっと「なんでなんで」はすぐちかくにたくさんありますよ^^

それでは今回も、日々の中に「なんでなんで」を感じて見つけて、考えて、答えを発見して、それを立証する、

「問を立てる→思考する→発見する→エビデンスを取る」

この循環をこの記事を使って、実践してみてもらえたらと思います。

★今回の投稿★

〈タイトル〉

コガネムシ(3)

〈本文〉

 10~20年前までは街灯には夜になると蛾などの小昆虫が群がっていたのに、最近は殆どみられなくなったのは農薬の影響だと思っていました。

それなのに何故蝉は衰えずにたくさんいるのかの理由として蝉は幼虫の時に地中で過ごすので農薬の影響を受けにくいことが挙げられます。

ではコガネムシはどうなのかと思っていたら、埼玉の知人がプランターに植えていた草花が被害に遭ったとき土の中にいっぱい幼虫がいたと伝えてくれました。

そこでコガネムシも地中で幼虫の時期を過ごしたため栄華を誇っているのだと推察し、それなら我が庭でも飛行隊の基地の下あたりに痕跡があるのではないかと探したところ、蝉の半分くらいの大きさの抜け穴がいっぱい見つかりました。

被害を及ぼしたコガネムシ飛行隊は他から飛んできたのではなく、この柘植の玉の下に卵を産み付け、そこで成虫となって柘植の内側に隠れていたものと思われます。

図 玉柘植の下の地面に見つかった無数の穴。少し黒く見えるところ。
孵化からだいぶ日数がたっており、雨降りや水撒きで形が崩れていますが、穴であることは識別できます。

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これまでの「コガネムシ」の話

①11月8日(水)配信

②11月15日配信

https://blog.manabinomake.net/?p=1598

投稿者:松田慎三郎先生プロフィール】

1945年生まれ・京都大学出身・工学博士

原研核融合那珂研究所長、理事を経て2011年から東工大、京大、東北大特任教授、研究員、ITER国内チームリーダ、プラズマ核融合学会長を歴任

専門は核融合炉システム

【「ひとこと科学」について】

専門家の方など専門分野に携わる方の「言葉」を子どもたちや市民に届けていく取り組み。

科学者の先生方や科学技術の実務の現場の方、科学コミュニケーションの活動をされている方などの「言葉」を発信中。

https://blog.manabinomake.net/?p=822



*参考:「市民と科学者のトークグループ CAS talk」について

https://blog.manabinomake.net/?p=52