【C芽】ひとこと科学71「ユリの花(続き)」

【C芽】ひとこと科学71「ユリの花(続き)」

 みなさん、こんにちは。

前回に引き続き、松田先生の「ユリの花」の続きです。

前回、松田先生が出してくださった「なんでなんで」

みなさんの答えは何か見つかりましたか?

日々の中に「なんでなんで」を感じて見つけて、考えて、答えを発見して、それを立証する、

「問を立てる→思考する→発見する→エビデンスを取る」

この循環の大切さを繰り返し伝えていきたいと思っています。

前回、松田先生が示してくださった「なんでなんで」もあわせて読んでみてくださいね。

★今回の投稿★

〈タイトル〉

ユリの花(続き)

〈本文〉

 この電柱は小鳥やカラスの止まり木になっています。

これは目撃し、糞が近くに落ちていることも証拠があります。

電柱の上や電線に止まった小鳥がする糞の中にユリの種が入っていて、下に落ちた中で根を張ったものと推察されます。

というのは自宅の庭には植えたお覚えがない万両、南天、あけび、山椒などの木が何本も芽を出して育っています。

これらはすべて小鳥が運んできたものです。

しかし、その現場をみたかと言えば、見ていません。

厳密な検証を求める科学では誰からも異論がでないものを求めることが多く、鳥が止まって糞をする証拠、その中に草花の種が含まれている証拠を明らかにしなさいとなります。

しかし、どの程度必要かは受け取る側の素養の問題でもあるので、ユリの話はこれ以上追求しなくても良いと思います。

科学の目を持つには先ずは何故と問い、次に良く観測することで、その先どこまで追求するかは得られる価値の大小で決めればよいと思います。

図 庭の片隅で小鳥が運んできた種で自生した万両。冬になると赤い実をつける。

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-前回の「ユリの花」

https://blog.manabinomake.net/?p=1578

投稿者:松田慎三郎先生プロフィール】

1945年生まれ・京都大学出身・工学博士

原研核融合那珂研究所長、理事を経て2011年から東工大、京大、東北大特任教授、研究員、ITER国内チームリーダ、プラズマ核融合学会長を歴任

専門は核融合炉システム

【「ひとこと科学」について】

専門家の方など専門分野に携わる方の「言葉」を子どもたちや市民に届けていく取り組み。

科学者の先生方や科学技術の実務の現場の方、科学コミュニケーションの活動をされている方などの「言葉」を発信中。

https://blog.manabinomake.net/?p=822



*参考:「市民と科学者のトークグループ CAS talk」について

https://blog.manabinomake.net/?p=528