【CAS×芽育】ひとこと vol.3

【CAS×芽育】ひとこと vol.3

みなさん、こんにちは。

科学者の先生方の「言葉」を届ける新しい取り組み「ひとこと」からの第三弾の投稿です。

今回も、私と一緒に「市民と科学者のトークグループ CAS talk」の代表をしている加藤先生から、皆さんに伝えたい「ひとこと」です。



★「ひとこと」第三回投稿★



〈タイトル〉

我々はネアンデルタール人と混血していた!

〈本文〉

 遺伝物質(DNA)分析の手法が飛躍的に進んだこの20年で、化石人骨からも分断されて短くなったDNAが採取出来、その情報を解析し元の長大なDNAの情報が再構成出来るようになった。

そのおかげで我々の仲間であり、すでに絶滅したネアンデルタール人の遺伝子配列が判明した。

驚いたことに現生人類の我々ホモサピエンスの中にもネアンデルタール人の遺伝子が存在している事が分かった。

つまり、混血していたことが明らかになった。その混血の比率が住んでいる地域・民族間で異なり、1-4%と大きな差である。ヨーロッパ在住の人に%が高く、アジア系・日本人は低い。

どの遺伝子が混血で我々に入ったかと言うと、例えば、白っぽい皮膚、赤毛、金髪、青い目などを決める遺伝子などであった。この特性を持つ人は確かにヨーロッパに多い。

我々の先祖がユーラシアに適応できたのは先に移住していたネアンデルタール人との混血によるのかもしれない。 



投稿者:加藤茂孝先生プロフィール】

1942年生まれ・東京大学出身・理学博士

国立感染症研究所室長、日本ワクチン学会理事、米国疾病対策センター(CDC)客員研究員などを歴任





【「ひとこと」について】

専門家の先生方の「言葉」を子どもたちや市民に届けていく取り組み。

まずは、科学者の先生方の「言葉」から発信中。

【CAS×芽育】の新しい取り組み「ひとこと」



*参考:「市民と科学者のトークグループ CAS talk」について http://manasapo.net/blog/?p=528