【CAS】オミクロン株の再生産数 ―
- 2021.12.22
- CAS talk
こんにちは。
「市民と科学者のトークグループ CAS talk」からの投稿です。
〈要旨〉
南アフリカの 2021 年 1 月~5 月の血液から求めたコロナ有病率のデータがあり、黒人が80%を占める国全体では約半数が抗体を持っているという。
この数値を用いると、計算ではデルタ株の第 3 波の終わりごろには全員が感染して観測された感染者を生み出せなくなってしまう。
つまり、有病率を過大評価していることになる。そこで年の後半では南アの白人並の有病率(~15%)を仮定して再生産数を求めると、オミクロン株の立ち上がりではm=21 という大きな値になった。
オミクロン株はデルタ株に比べて明らかに感染力が強く、そのことは英国の急激な感染立ち上がりでも認められた。
したがって、このような大きな再生産数の場合、終息への筋道を議論する場合には集団免疫条件に必要な免疫保有者率にむかってどのような感染制御をするかが重要であり、ワクチン接種だけに頼るわけにはいかないことが示唆される。
〈市民と科学者のトークグループ CAS talkについて〉
http://manasapo.net/blog/?p=528
〈松田慎三郎先生のプロフィール〉
1945年生まれ・京都大学出身・工学博士
原研核融合那珂研究所長、理事を経て2011年から東工大、京大、東北大特任教授、研究員、ITER国内チームリーダ、プラズマ核融合学会長を歴任
専門は核融合炉システム
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