【C芽】ひとことvol.19(春の嵐)
- 2022.10.12
- 学びの芽育
みなさん、こんにちは。
いつの間にか夏が過ぎ去って、すっかり秋になってきましたね。
科学者の先生方などの「言葉」を届ける取り組み「ひとこと科学」からの第19弾の投稿です。
今回は、女性の科学者・中野美紀先生の「ひとこと」です。
秋に入る時期ですが、二足先の「春」を少し想像しながら、「当たり前」「常識」を疑ってみませんか?^^
★「ひとこと科学」第19回投稿★
〈タイトル〉
春の嵐
〈本文〉
クラシック音楽の名曲にビバルディの「四季」という曲があります。この中でも「春」は特に有名で、クラシックに興味がない人でも、どこかで聞いたことがあると思います。
春らしい明るく快活なメロディで曲が始まりますが、途中で曲調が急に変わり春の嵐が描写されます。
子供のころ、音楽の授業でこの解説を聞いた時、「春の嵐」の部分がどうにも納得できませんでした。
というのも、私が生まれ育った金沢では、嵐と言えば「冬」だからです。
金沢の冬の嵐はすさまじいです。「鰤(ぶり)起こし」という雷が有名です。
本当に鰤が目を覚ますのか知りません。
この冬の雷が、実は世界的に珍しい現象であるということを、つい最近知りました。
冷たい海の代名詞のような冬の日本海は、暖流のおかげで実は暖かく、大陸からの冷たい季節風にたっぷり水蒸気を与えて積乱雲を作り、日本海側に大雪と雷をもたらすそうです。
自分の常識や思い込みはまるであてにならないな、と思いしりました。
【投稿者:中野美紀先生プロフィール】
1966年生まれ 神戸大学出身 博士(理)
理化学研究所 計算科学研究センター 研究員
【「ひとこと科学」について】
専門家の先生方の「言葉」を子どもたちや市民に届けていく取り組み。
まずは、科学者の先生方の「言葉」から発信中。
*参考:「市民と科学者のトークグループ CAS talk」について
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